これからプログラミング学習を始める人にとって、プログラミングの習得に関する難易度は気になるポイントです。
実際に、独学によるプログラミング学習では約6割の人が挫折するとされており、初学者に足踏みをさせてしまいます。
- 「プログラミングの習得は難しすぎるのか?」
- 「プログラミングの難易度が高くなるのはなぜか?」
本記事では、プログラミング習得を難しくさせる原因から、難易度に合わせた対策を解説します。
プログラミング習得は難しすぎるのか
プログラミング習得が難しすぎると感じる理由は、結論として「人による」わけです。
ただし、プログラミングの学習ステップによって共通した挫折ポイントがあります。
- プログラミング言語の基礎学習が難しい
- 学習中のエラー箇所に対する対応が難しい
- 成果物を得るまでの要求が難しい
難しさを感じる理由を一つずつ解説します。
プログラミング言語の基礎学習が難しい
プログラミングにおける基本概念は、一般的に生活の中で出現しません。
また、「変数」「関数」「条件分岐」「クラス」など、基本概念にセットで構文を理解する必要があります。
実際に動作検証するかは別としても、人によって膨大なインプット量に感じてしまいます。
さらに、基本概念を理解することはプログラミング開発以前の準備でしかなく、座学に近しいものがあります。
そのため、アプリケーションとして成果が目に見えることも少なく、テキスト情報だけになると一層難しさを感じます。
学習中のエラー箇所に対する対応が難しい
本来、プログラミングはトライアンドエラーを繰り返す作業が多いです。
しかし、書籍やオンライン教材のマニュアル化された学習を続けていると、マネはできても未知のエラーがあった途端に思考停止する人もしばしば見受けられます。
未知のエラーに遭遇した途端、これまでの基礎学習のインプット具合を問われ、何もできず挫折する人もいます。
そのため、何度も基礎学習ばかりを取り組んでしまい、ステップアップ学習が一向に進まない原因になり「難しい」と壁を感じてしまいます。
成果物を得るまでの要求が難しい
最もプログラミング初学者が難しさを感じるのが「成果物を得るまでの要求が高い」ことです。
一般的に、何かスキルを身に付ける際に「成果物を得るために基本概念のもと自分で考えて作りなさい。」と作り始めるものは少ないです。
特に、マニュアル作業を中心に取り組んできた人であれば、クリエイティブ作業に切り替えるのは容易ではありません。
アルバイトや会社の業務であっても、「○○をマニュアル通りにやっておいて!」と言われるのと「○○を自分なりに作成して!」と言われると難易度は跳ね上げるのが想像できると思います。
それほど、初学者にとってプログラミングで成果物を作る(しかもオリジナルの場合)といった要求が難しいわけです。
プログラミングの難易度が高くなるのはなぜか
プログラミングの難易度が高まってしまう原因はいくつか存在します。
- プログラミングに対する感情面といったメンタルブロック
- プログラミングの仕組みを全て理解しようとパンクする
- 体系化されたプログラミング学習に取り組んでいない
特に、メンタルブロックと仕組み全てを理解しなければならないと思い込んでる人は注意が必要です。
プログラミングに対する感情面といったメンタルブロック
多くのプログラミング初学者は、「プログラミングを習得できるのか」といった一抹の不安を抱えています。
- そもそも苦手意識がある
- 文系・理系といった適正があるのか考えてしまう
- コーディングにおける英語がわからない
上記の不安要素のように、すでに自分自身がプログラミング習得に向いていないと判断する人もいます。
また、ちょっとした構文エラーやプログラミング独特の英語表記で適正がないと判断する人もいます。
一方で、学生時代に得手不得手の教科があれど誰もが九九や英単語を少なからず覚えたり、簡単な計算であれば解けたりします。
要は、人それぞれ習得する時間は違えど、触れている時間が長くなれば「慣れ」が特異点として表れ、苦手意識や不安が軽減していきます。
周りとの比較で「自分には向いていない。」と諦めるのが速すぎて、習得できたものを取りこぼしている可能性すらあります。
取り組む覚悟があれば、一度腰を据えて数ヶ月単位で挑戦することをおすすめします。
プログラミングの仕組みを全て理解しようとパンクする
教科書や資格参考書のように、「コードの丸暗記」や「自身の記憶容量の限界」に挑戦する人もいます。
現役エンジニアでさえも、基礎内容で忘れることもありますし、未知のエラーや課題に対してインプットしてきた知識のみで戦う人はほぼいません。
映画のように素早いタイピングでズバズバと問題を解決するエンジニアはまずおらず、地道に問題解決の糸口を探します。
その地道な作業の積み上げで手に入れた産物として、「問題に対する適格な情報収集力」を培っていきます。
どんな凄腕エンジニアも高収入エンジニアも、プログラミング初心者の時期がちゃんとあります。
体系化されたプログラミング学習に取り組んでいない
チュートリアルとして体系化されたプログラミングの学習内容から始めることをおすすめします。
例えば、「すでに作りたいものがある。」「すぐにWebアプリ開発に挑戦したい。」といった目標設定を掲げる人がいます。
しかし、千里の道も一歩からのように何事も一歩目にあたる「何から始めるか」が重要です。
いきなり開発経験を挑戦したいと考えても、「開発環境がわからない。」「構成ファイルがわからない。」「基礎学習をしていないから1行目が書けない。」など結局基礎知識を補う羽目になります。
プログラミングが難しいと感じた時の対策
筆者としてプログラミング初学者に常々感じるのは、「本当に記述したコードを実行しているのか?」という点です。
そもそもプログラミングはトライアンドエラーがつきもので、実行結果が全てです。
どれだけ書籍やオンライン教材でプログラミングを学んでも、読み物として終わればそれまでです。
初学者がいつまでも基礎知識と実践的なプログラミングが定着しないのは、以下のケースに当てはまるからだと感じます。
- そもそも参考にしてる教材やネット記事などを読んでるだけ
- わかったつもりになっている状態でいつまでも記述しない
教材などで完成アプリの画面やコマンドプロンプト/ターミナル実行画面などを記載していたとしても、写経し自ら動かすことはとても重要です。
プログラミングが「分かること」と「できること」は別物
小見出しの通り、プログラミングが「分かること」と「できること」は全くの別物です。
頭の中でどれだけ優れたアプリケーションを想像できても、絵に描いた餅のようになんの価値もありません。
もはや、エンジニアはプログラミングを手段としてアプリケーションを実体化できるからこそ価値があります。
そのため、例えばプログラミングの基礎学習で分かったと感じたなら、都度わかっていても実践し「できた」という結果を必ず達成してください。
必ず「できた」状態になって次の学習内容に進むことで、「現時点の学習内容」につまずいても「過去の学習内容」は理解できているので自信を持って進められるはずです。
また、安心してほしいのは忘れてしまっても問題ないことと、体験ベースで取り組んだ学習内容は定着率が格段に違います。
ぜひ、「わかった」ことよりも「できた」ことを増やしてみてください。