結論として、「プログラミングに向いていない人」は一定数存在します。
残念ではありますが、自身の思考や姿勢がどうしても噛み合わないケースがあります。
本記事では、以下の内容を記載しています。
- プログラミングに向いていない人の主な特徴
- プログラミングが向いていない人向けの対処方法
- なぜプログラミングに向いていないのに取り組むのか
次章から詳細に解説していきます。
プログラミングに向いていない人の主な特徴
プログラミングには少なからず向き不向きがあり、向いてない場合は挫折する可能性が高まります。
ここからは、「自分はプログラミングに向いてないのでは?」と感じやすい人の特徴を、以下に分類して解説します。
少なからずプログラミングは向き不向きがあり、向いていない人にとっては学習時に挫折する可能性が高いです。
先んじて、以下の特徴に当てはまる人はプログラミング学習をストップしたほうがよいです。
- プログラミング課題を真摯に取り組めない
- エラー解消するための泥臭い作業ができない
- プログラムの処理における言語化ができない
- プログラミング学習の継続力がない
- 論理的な思考を巡らせるのが苦手
辛辣な内容なので目を伏せたくなりますが、士業などの国家資格などと違い、誰でも参入できるからこそ一定の学習ハードルが存在することを認識しておきましょう。
プログラミング課題を真摯に取り組めない
「よくわからないけど動作した!」のような感覚でプログラミングを継続学習するのは避けましょう。
もちろん、趣味程度で取り組むのは全く問題ありませんが、「キャリア」「個人開発」など目的を持って取り組む場合は避けるべきです。
実際に、エンジニア職種を目指す場合に「わからないけど動いた」といったケースで業務を終える人はいません。
時間がかかったとしても、課題に対して真摯に取り組める人だけが残っていきます。
エラー解消するための泥臭い作業ができない
プログラミングはそもそもトライ&エラーの連続です。
おそらく、プログラミング未経験者でエラーの対処がつまらないことから、学習を挫折した人も少なくないはずです。
プログラミングに向いている人は、共通して原因究明することでエラー解消する喜びを楽しいと感じます。
たとえ泥臭い作業でも、一つずつエラー解消するといったタスクを苦痛とあまり感じません。
プログラミングが向いていない人は「エラーが苦痛」と感じ、向いてる人は「エラーは学びと目的達成までのプロセス」と思考します。
どちらに感じ取るかであなたの向き不向きを判断しましょう。
プログラムの処理における言語化ができない
これはプログラミング未経験者が少し基礎学習を終えたあとの「あるある」で、「プログラムの各処理を言語化できない」といった現象です。
特に、ネット記事や参考書の説明文を理解したつもりで読んでおり、コピペすることで動作させてしまう人に陥りがちです。
プログラミングは、アプリケーションを介して頭の中にあるアルゴリズムを処理に落とし込む作業です。
そのため、自身で考えたアルゴリズムを処理に落とし込めた人は言語化=説明が可能です。
たとえ、利用している技術の全てが説明できなくても、自身が想像したアルゴリズムだけでも言語化できるようにしましょう。
プログラミング学習の継続力がない
根本的にプログラミング未経験あるいは初心者の場合、まとまった学習時間を確保する必要があります。
一般的にプログラミングスキルの習得にかかる時間は、1,000~1,500時間程度と言われています。
また、純粋なプログラミング学習以外で考える内容が様々で、思考リソースを学習と学習内容の管理に奪われます。
さらに、IT業界で必要となる技術と知識は常にアップデートする必要があり、プログラミングの基礎学習も年々項目は増えています。
このような学習環境の中、継続的な学習の姿勢は一層重要になります。
プログラミング学習に迷いが生じた時は、「学習内容」「学習レベル」「スケジュール管理」など見直しましょう。
論理的な思考を巡らせるのが苦手
いわゆるロジカルシンキング(論理的思考)の一部としてプログラミング思考が存在します。
端的に言えば、直感や感覚ではなく論理に基づいて物事を理解し筋道を立てて考える思考法が論理的思考であり、論理立てて構成したアルゴリズムをプログラムに落とし込むまでがプログラミング思考になります。
そのため、求める出力結果から逆算してプログラム構成と実際のコーディング作業が必要になります。
当然ながら、既存プログラムではなく自身がオリジナルで考えたプログラム構成であれば、必ず未知の課題を解決することになります。
このように、プログラミングでは論理的思考に基づいて物事を順序立てて考える必要があるため、腰を据えて考え抜く時間や胆力がないとプログラミング学習は難しいです。
プログラミングが向いていない人向けの対処方法
上述した内容は辛辣ではありましたが、未経験における初期の段階ですぐに判断するのも早計です。
対処方法を取り組んでみた上で、それでも自身に合わない場合はエンジニア業界への参入を考え直しましょう。
- 処理におけるフローチャートを作成する
- プログラミングにおけるわからない箇所を特定する
- プログラミングの課題を切り分ける
- プログラミングの学習環境を変える
上記を繰り返すことでパターン化された思考を身に付けることができるため、エンジニア思考を養うためにも取り組んでみましょう。
処理におけるフローチャートを作成する
疑似コードプログラミングプロセス(PPP)がおすすめです。
端的に言えば、ログラミング言語のコード実装から始めず日本語で一度記述することで、実装の品質を高めるテクニックです。
特に、関数処理・ループ処理・条件分岐などが利用している場合に処理の順番で混乱することを防げます。
プログラミングにおけるわからない箇所を特定する
プログラミングの学習は、「わからないことを一つずつわかることに変えていく」作業です。
しかし、「どのような解像度でわからない状態なのか」といったように、どこまでわかっていないのか把握する必要があります。
- 実現したい実行内容
- 発生した問題箇所(エラーメッセージや、不具合のスクリーンショット保存)
- 期待していた処理結果
- 自身で調べたこと・試した情報(参考URLや実行コードなど)
- 問題に対する自身の考察
上記の順番を取り組むことで、エラーに限らず様々なケースでプログラミングの考え方が身に付きます。
プログラミングの課題を切り分ける
そもそも、今取り掛かっているプログラミングの課題は解決すべき内容かどうか見極めるのも一つです。
というのも、プログラミング未経験あるいは初心者の場合、多くがプログラミング言語の基礎学習から学び始めます。
例えば、for文であれば特定の処理の繰り返し、if文であれば条件分岐処理のように本質的な概念の学習になります。
そのため、二重ループ処理や三項演算子による複雑な条件分岐など、発展的なプログラミング学習はのちのち理解を深めるのも問題ないわけです。
つまり、今取り組むべきプログラミング学習の内容かどうか判断するのも学習進捗を進めるにはありだと思います。
プログラミングの学習環境を変える
多くのプログラミング学習者は、独学によるプログラミング学習が大半です。
しかし、プログラミングスクールの調査などで独学の大半が挫折する結果につながっていることも分かっています。
理由としては、「目的/目標に適した学習内容があいまい」「そもそも学習計画が立てられていない」「プログラミングにおける相談者がいない」など学習の挫折は様々です。
現在の学習環境でプログラミング学習が行き詰っている人は、学習環境によるサポート体制を整備するのも一つです。
なぜプログラミングに向いていないのに取り組むのか
上記で解説したように、なぜか不向きなプログラミングを学習し始めてしまう人が一定数存在します。
以下の理由から、希望を感じてしまう要因を作り出してしまっています。
- ITスキルの習得とキャリア向上の可能性を感じる
- 問題解決力の向上の可能性を感じる
- 安価で自己挑戦と達成感が得られる可能性を感じる
エンジニアは他職種より比較的に働き方の自由度があり、収入も青天井に変化させやすいです。
また、他職種でも本業でPCを活用している人であれば、他分野で活用できる可能性があります。
さらに、PCさえ持っていれば無料で多くの学習環境を手に入れられるため、取り組みやすさを実現しています。
しかし、エンジニアがいかにクリエイティブかつ泥臭い職種か理解が及ばない人も多く、表面的な魅力を鵜呑みにしてしまうケースが多々あります。
学校教育時の5教科でさえも向き不向きや得意不得意・好き嫌いがあったように、プログラミングも適正が一定必要だと理解しておきましょう。
稼ぐことだけを考える人はプログラミングやめとけ
プログラミングの向き不向きだけに限らず、プログラミングを安易に稼げるスキルと考える人も危険な思想です。
「他職種に比べて収入が見込めるから」「リモート文化で働けるから」といった甘い考えでプログラミングを習得できるほど簡単ではありません。
- プログラミングスキルを独学で習得できるといった勘違い
- プログラミングスクールに通えば習得できるといった勘違い
- 短期間集中でプログラミングを習得できるといった勘違い
それぞれの勘違いについてお話します。
プログラミングスキルを独学で習得できるといった勘違い
残念ながら、一般的にプログラミングスキルを独学で習得できると勘違いしている人が一定数存在します。
必ずしも独学で習得できないわけではありませんが、安易な気持ちで習得できるほどプログラミングは簡単ではありません。
特に、プログラミング習得時の独学において、以下の課題があります。
- 不明点が聞ける環境がなかった
- エラーが解決できなかった
- モチベーションが続かなかった
上記の課題点をさらに深堀りすると、以下の原因が考えられます。
- 学習環境の整備ができていない
- エラー時の解消方法が確立できていない
- モチベ以前に学習ロードマップが計画できていない
とにかく行動したほうがよいと考える人は、学習前の事前準備の重要性に気付きましょう。
プログラミングスクールに通えば習得できるといった勘違い
一度、振り返ってみてほしいことがあります。
学生時代に幾度か受験を経験していることかと思います。
その際に、第一希望に受かり続けた人生だったのか、勉強への挫折を味わってなんとか人生を進んだのか、人によって様々です。
ここで言いたいのは、どんなに厳選した教材でも家庭教師あるいは学習塾に通っていても、失敗する人は必ず存在するということです。
自身で最高の学習環境を手に入れても、スキルを習得する努力が見合うかどうかは本人次第です。
そのため、学習環境が充実しても甘んじず常に学習量と時間を確保しましょう。
短期間集中でプログラミングを習得できるといった勘違い
完全にプログラミング初心者の場合、簡単にアプリ開発ができると勘違いしてはいけません。
もちろん、学習内容を厳選し時間を確保できた人ならば、数日間から数週間で基礎学習(いわゆる言語学習)はマスターできるかもしれません。
しかし、基礎学習を終えてもプログラミングスキルにおいては氷山の一角に過ぎず、エンジニアになるために学ぶべきスキルは膨大にあります。
あくまでもプログラミングの基礎学習を短期間集中で身に付けるといった考えに留め、アプリ開発の学習に邁進していきましょう。